賢者パタンジャリのヨガスートラ(その4)

ヨーガスートラ第2章32節

śauca saṅtoṣa tapaḥ svādhyāya īśvarapraṇidhānāni niyamāḥ

(シャウチャ サントシャ タパ スワーディヤーヤ、イーシュワラプラニダーナーニ ニヤマー)

「śauca(清浄) 、saṅtoṣa(知足) 、tapaḥ(精進) 、svādhyāya (自己の霊性の探究)、īśvarapraṇidhānā(神への祈念)はニヤマ(勧戒)である」

ヨ ガスートラ(その3)ではヤマ(禁戒)についてお話しましたが、今回はニヤマ(勧戒)についてのお話です。ヤマ(禁戒)の後にニヤマ(勧戒)が続くのは、 まず先に害するものを取り除いた上で、良い行いをするほうが効率が良いからなのでしょう。例えて言うならば、先に毒を吐き出させてから、薬を飲むというこ とでしょうか。日常生活の中で、私達自身の霊性を高める良い習慣を心掛けなければ、悟りに至る道を歩み続けることは難しいでしょう。

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賢者パタンジャリのヨガスートラ(その3)

ヨーガスートラ第2章30節

ahiṁsā satya asteya brahmacarya aparigrahāḥ yamāḥ

(アヒムサ サティア  アスティア ブラマチャリア アパリグラハ ヤマ)

「Ahinsa(非暴力) 、satya(誠実) 、asteya(不盗) 、bramacarya(純潔) 、aparigrahah(不貪) はヤマである」

ヨ ガスートラ(その2)ではヨガの八支則の1つ、ヤマ(禁戒)について少し触れました。ヤマは自分自身に対して、そして周りの世界に対して守るべきである基 本的な心得です。カルマの法則によると、良いことも悪いことも自分が行う全てが何らかの形で自分に返ってきます。心の平穏を得るには、自分と周りの世界と の関係を良好に保つ事が不可欠であり、自分や周りに害を与えない行動を日頃から心掛ける事が大切です。

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賢者パタンジャリのヨガスートラ(その1)

今から約2500年前にヨガの根本経典「ヨガスートラ」を編纂したとされる賢者パタンジャリ。彼の誕生、一生は謎めいています。パタンジャリは千の頭を持つ大蛇アナンタの化身だと言われ、アナンタはサンスクリット語で無限、永遠という意味があります。アナンタのとぐろの上で世界の維持者であるヴィシュヌ神は横たわり、瞑想すると言われます。

ある日、アナンタはヴィシュヌ神に、ヨガをシバ神から習いたいと願います。するとヴィシュヌ神はアナンタに人間として生まれ変わり、シバ神にお願いするように言います。パタンジャリの母ゴニカはとても信心深いヨギーニ(女性のヨガ行者)で、太陽神に素晴らしい子供を授けてくださいとお祈りします。そして太陽神に向かって祈るゴニカの手にポトリと小さな蛇が落ちてきます。パタンジャリの「パタ」は蛇、「アンジャリ」は祈りを捧げる手の形を意味し、その小さな蛇こそがアナンタの化身であるパタンジャリなのです。小さな蛇はすぐに人間の男の子に姿を変え、類まれな人物として成長します。

「ヨガスートラ」は196の文節から成り、スートラは「糸」を意味し、それぞれの節は数珠のように繋がっています。ヨガスートラは「ここにヨーガの教義を説く」で始まります。

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賢者パタンジャリのヨガスートラ(その2)

ヨーガスートラ第2章29節
Yama niyama asana pranayama pratyahara dharana dharana samadhayah asata angani
(ヤマ ニヤマ アーサナ プラナヤマ プラティヤハラ ダラーナ ディヤーナ サマーディ アサタ アンガニ)
「Yama(禁戒) 、niyama(勧戒) 、asana(座法) 、pranayama(調気) 、pratyahara(制感) 、dharana (凝念) 、dharana (瞑想) 、samadi(三昧)はヨーガの八支則である」

この節ではヨガの八支則(アシュタンガ・ヨガ)が示されています。Ashta(アシュタ:eight,八) +anga(アンガ:limbs,肢)で八支則です。古くからインドで受け継がれてきた伝統的なヨガは、これらの支則を実践し、人間が本来持つ肉体と精神そして霊性の質や能力を高め、最終的に悟りの境地に到達することを目的にします。

ヤマ(禁戒)とニヤマ(勧戒)は、日々正しく生きるための行動レベルのヨガであり、日常生活の中の心得です。 アーサナは瞑想を深めるための姿勢を取ることで、もともとは座法を意味しました。今日ではアーサナはヨガのポーズを指すことが一般的で、ヨガのポーズを通して身体のバランスを図ります。

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ハタヨガとアーユルヴェーダ

アーユルヴェーダは、サンスクリット語の生命、生存を表す「アユース」と真理、知識、科学を意味する”ヴェーダ”の複合語で、私達の生命を理解するための科学と言えます。ヨガは「結ぶ」、「結合」するという意味のサンスクリット語を語源とし、心と身体を結びつける、意識と無意識を結びつける、自分と宇宙を結びつける等、様々な解釈が出来ます。ハタヨガの「ハ」は太陽、陽、動的を意味し、「タ」は月、陰、静的等の意味があります。ハタヨガでは太陽の動的エネルギーと月の静的エネルギーを積極的にコントロールし心身の調和を図ることで、真の心のやすらぎを得ることを目的にします。

アーユルヴェーダでは3つのドーシャ(トリドーシャ)のエネルギーが働いて、私達の心と身体つくり、動かしていると考えます。ドーシャにはヴァータ、ピッタ、カファの3種類があります。ヴァータは風と空間の要素を持ち、筋肉を動かす力、消化・吸収された栄養素を体中に運ぶ、代謝された老廃物を取り除くといった、運動のエネルギーです。ピッタは火と水の要素から成り、食べ物を消化・吸収し血や筋肉を作つくったり、見たり聞いたりした情報を自分の知識とする、思考する等、変換させるエネルギーです。カファの要素は土と水で、色々な組織を結合させ身体の構造をつくり、維持する、結合エネルギーです。 私達の心と身体はこれら3つのドーシャの組み合わせ・割合から成り、その割合は人により違います。生まれ持ったドーシャの割合はプラクリティ(体質)と呼ばれ、生涯変りません。健康を維持するためには、生まれ持ったプラクリティに心と身体を出来る限り近づくよう、トリドーシャのバランスを図る必要があります。また病気はドーシャが乱れ、アンバランスな状態が続くことで引き起こされると考えられています。どのドーシャも多すぎず、少なすぎず、バランスが取れた状態でなくてはなりません。

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